2時半から総会が開始され、司会には小川由明、関口三男の両氏が中心になり進められました。開会の辞は佐々木文雄副会長が宣し、続いて小原武夫新会長から自己紹介を兼ね次のようなユニークな挨拶がありました。「旧大深内村熊の沢という山奥で生まれ、幼くして両親を亡くし兄の下で育てられました。三農高校の定時制を終え、八戸職業所にて簿記・会計を学び3年ばかり八戸で働いていたが、東京は景気がいいという話に乗り上京、ところが仕事が無くて丁度今のような状態でした。たまたま「住み込み可」の張り紙をたよりに飛び込んだところが鍛冶屋のようなところでした。そこで物づくりの楽しさを知り、また、社長さんに可愛がられ一生懸命働きました。その会社を円満に退職し鉄工所を立ち上げ今日に及んでいます。職人あがりでありこのような壇上に立つことがまず大変なことですがよろしくお願いします。なお、先ほどの総会で提案されましたが、「一般社団法人東京十和田もみじ会」を通じて、ふるさとの物産を東京で消費しようと計画しております。具体的にはこれから詰めますが、会員各位のご協力をお願いしたい。」
次に祝辞に移り、十和田市長小山田久氏から「1月30日に就任したばかりですが、まずもって十和田会の皆様よろしくお願いします。ご案内を頂き地元から丸井県会議員をはじめ市会議員、商工会、市職員等々40名が駆けつけました。首都圏で活躍されている皆様と親しく懇談・交流をすることに期待をもって参りました。ふるさと十和田市のためお力添えを頂きたい。この会場に私の同級生も10人ばかりいますが、今日は十和田の話に花を咲かせて旧交を温めてたいと思います。十和田市の状況については会報に詳しくのせてくださいましたが、昨年は中野渡前市長のご尽力により十和田市民病院が新装開業し、東北で始めてというガンの治療機器が導入されました。また、近代美術館が開館され、当初予定の来訪者を大きく上回り、しかも3割が県外から来られている。十和田市にとりまして誠に嬉しいことです。22年12月には新幹線が青森まで開通します。停車駅は七戸になりますが駅名はまだ決まっておらず、現在関係機関と調整中であります。しかしながら経済が世界的に低迷しているなかで、十和田市も、農業が元気がないとか、お医者さんが足りないとか、商店街の活気がいま一とか、市の財政が厳しいとか、いろいろな問題が山積している。私は将来にわたって"安心して住める"そういう街づくりが大切だと思います。十和田の観光資源、県内でもトップを担う農業生産など、さらには優秀な人材がおります。こういう資源・人材を活かし、十和田市が皆様に誇れる安心して住める街づくりを進めて行きたいと思います。最後になりましたが、企業誘致の面、ふるさと納税のこともよろしくお願いしたい。」と力強いご挨拶がありました。
続いて十和田市議会議長沢目正俊氏は「議員26名中20名が参加、今までの最高とおもいますが、東京十和田会の重要性が理解されての現われでしょう。十和田市のメーンは十和田湖ですが同時に官庁街通りであり、ここには近代美術館、市立中央病院が新築されましたが環境整備が遅れていました。この3月で駐車場も完成し以前とは大きく様変わりしました。桜並木も一段と映えることと思います。5月の連休には是非おいで下さい。さて、十和田市の経済状態はなかなか大変なものがありますが、これを打開すべく商工会とも連携しながら知恵をしぼっている。」と述べ、東京青森県県人会会長小山内裕氏は「昨年鳥谷部会長から引継ぎ1年が過ぎました。青森県人会として今年も「青森県びとの祭典」を10月に開催して、青森県の物産を首都圏の人達に買って頂き、すこしでも青森県の役に立てればと思っております。それから、太宰治生誕100周年記念行事が地元で開催されますが、会として6月19~21日まで、2泊3日の旅行を企画、ふるさととの交流を図りたい。どうか参加してください。」とふるさとを思う熱意溢れたご挨拶がありました。
市議会関係は議会事務局宮崎秀美総括参事より、一般ご来賓は司会から、市関係は小山田伸一商工観光部長よりそれぞれ紹介がありました。このほかには、地元物産の宣伝販売のために、商工会議所と上北農産加工農協からそれぞれ2名が出席されました。
〔なお、一般ご来賓は次のとおり。(順不同)江渡衆議院議員秘書、田名部参議院議員秘書、下田参議院議員秘書、波多野参議院議員秘書、丸井裕県会議員、岩間恵美郎十和田商工会議所副会頭、井端十和田商工会議所まちづくり室長、小関力十和田市観光協会副会長、山本柳ニ協同組合企業情報センター組合長、森和十郎北里大学医学部事務長、中野渡利彦十和田乗馬クラブ会長、同、上村あゆ子、小笠原カオル十和田文化新聞社社長、中門清司東奥日報東京支社長、吉成健二デーリー東北東京支社長、小林央子十和田市現代美術館特任館長、米田省三三本木高校長、横濱征四東京野高会会長、金沢建一十和田工業高校東京支部事務局長、佐々木文雄東京三高会会長、池畑守三農同窓会会長、立崎亮吉十和田会相談役〕
祝電は次の方々から頂きました。衆議院議員木村太郎氏、衆議院議員田名部匡代氏、青森県議会議長田中順三氏。
十和田商工会議所まちづくり室長井端政雄さんから、「株式会社まちづくり十和田」についてのご紹介がありました。趣旨は、十和田市中心市街地活性化基本計画(申請中)に基づき、その推進母体としての組織をつくり活動して行こうということで、すでに各方面から出資を仰いでいるが、東京十和田会の会員からもご協力いただきたいと訴えた。想定される事業としては、①情報発信事業(ガイドの会組織化)、②地域マネージメント事業(空き店舗等運営等)、③中心市街地景観づくり、④施設整備事業の4つで、前者2つはソフト事業、後者2つはハード事業を想定しているという。
乾杯の音頭は、十和田商工会議所副会頭、岩間惠美郎さんが立ち、㈱まちづくり十和田の事業を成功に結びつけたいとのお話があり、乾杯になりました。長い前置きから解放?され顔がほころび、懇親の宴にはいりました。十和田市(又は周辺そして縁故者)という狭い地域の出身者で占める私達会員と地元からの来賓の方々は、出身学校、親戚関係、生活圏などで輻輳した関係にあり、話のチャンネルが合うことが良いところ、あちこちで話に花が咲き盛り上がりました。ことしは首都圏で頑張ってこられたいわゆる団塊の世代の参加が、少なからず見られました。
十和田市出身の近江綾さんが、今回も駆けつけてくださり華やかな演出をしてくださいました。十和田会会報14号に「演歌歌手への回り道」の寄稿において、生い立ちと現況についてふれておられましたが、ご挨拶で、「東京地域にも近江綾後援会を結成させていただいたことになりました、これからも十和田会とともに歩みたいので、ご支援のほどよろしくお願いします。」と述べ、大きな拍手がわき起こりました。
さて、近江さんが一曲歌ったところで全員がびっくりのハプニングが、あの貴乃花親方が現れました。ナナナ・・何が起こったのか!という感じであったが、貴乃花が壇上で挨拶、その謎が解けました。親方は、十和田市議会副議長桜田博幸氏が明大中野高校時代の後輩に当たり、今でも友達付き合いをなさっているとか、「お世話になった桜田先輩からお誘いがあり出かけてまいりました。どうぞよろしく。」とスマートになられた親方の挨拶に、やんやの掛け声と拍手。親方が「近江綾さんですか」『近江綾と申します。突然で私自身ドキドキしております。後ほど祈念撮影でもさせてください』とのやり取りがあり、皆さん写真撮影に余念がないありさま。その後も近江綾さんの新曲、「奥入瀬悲歌(エレジー)」、「三つ葉葵の渡り鳥」など、語りと歌が続き、まさに"綾と貴乃花ジョイントショー"でした。桜田博幸さん本当に「ありがとう」と言いたい。
根岸勲さんによるビンゴゲームが繰り広げられました。賞品は十和田の物産が山の如し!であったが、全員に行き渡りました。閉会の言葉は和田光弘副会長が「来年は25回という節目の年でありますので、今年以上に盛り上げて行きたい。また、東京十和田会が十和田市との架け橋となるよう私達も頑張って行きたい。」と述べ、3本締めで締めくくりました。なお、2次会は別室にて希望者のみでしたが約80名が集い、飲み、かつ語りあいました。(了)